年: 2022年

  • めまい -その1-

    今回は一般外来診療で患者さんの訴えの多いめまいについて書いてみたいと思います。 めまいって何? めまいとは何でしょう? めまいは安静にしているときあるいは運動中に、自分自身の体と周囲の空間との相互関係、位置関係が乱れていると感じ、不快感を伴ったときに生じる症状 と定義されて ...続きを読む

  • 耳鳴 -その1-

    みなさん、疲れた時など、一度ならず耳鳴を感じたことがある方は、多いのではないでしょうか。今回は、外来診療でよく遭遇する、耳鳴について書いてみたいと思います。 耳鳴とは? 耳鳴とは、耳に生じる雑音です。もっと専門的に言えば、音刺激がない状況での音の知覚です。10-15%の人が経験します。 ...続きを読む

  • 突発性難聴

    難聴 -その2- 今回は、耳鼻咽喉科の耳の疾患でも重要な位置を占める、突発性難聴について書いてみます。 突発性難聴という病名 一昔(20年)前は、突発性難聴などという病名は、患者さんは誰も知らず、外来で突発性難聴の診断がつくと、その治療の重要性と重篤性、予後の悪いことなど、患者さ ...続きを読む

  • 鼓室形成手術 -その2- -真珠腫性中耳炎とは?- -進行するとどうなるのか?-

    今回は、耳の手術治療でよく遭遇する、真珠種性中耳炎について書いてみたいと思います。 真珠種性中耳炎とは? 耳の疾患の中でも、とくに治療の難易度が高いものに、真珠種性中耳炎があります。真珠種性中耳炎は、本来なら外耳道側にある鼓膜上皮(皮膚)が、何らかの原因で中耳腔側(粘膜)に迷入して、真 ...続きを読む

  • 鼓室形成手術 -その1- -鼓室硬化症とは?- -治療はどうするか?-

    鼓室硬化症とは? 耳の手術でしばしば遭遇する病態に、鼓室硬化症(こしつこうかしょう)があります。 これは、慢性中耳炎の終末像と考えられています。数十年間にわたって鼓膜に穿孔があると、鼓室は数え切れないほどの炎症をくりかえし、炎症の治癒過程で、とくに耳小骨の周囲に骨増生が進行します。この ...続きを読む

  • 聴こえがわるい

    難聴 -その1- 聴覚の意味 聴覚は、人の文明的生活を支えるもっとも重要な感覚の1つです。難聴は、人の快適な生活だけでなく、人生そのものに計り知れない影響を与えます。例えば、先天性難聴を放置すると、言語発達の遅れのみならず、社会性の発達までが遅れてしまうことになります。また、聴覚によっ ...続きを読む

  • 睡眠時無呼吸症候群

    みなさん、聞き慣れた病名だと思います。じつはこの疾患は以前からあったのですが、1990年台頃からメディアにもよく取り上げられるようになりました。従来の病気と違い、体の中に何かができたり、痛みがあったり、などの激しい症状はほとんどないために、重要性がいまひとつ理解しにくく、つい見過ごされていたと言っ ...続きを読む

  • 副鼻腔真菌症 -その1-

    今回は、外来診療の鼻疾患で、しばしば遭遇する、副鼻腔真菌症について書きます。 真菌症とは? カビのことです。副鼻腔真菌症は、急性と慢性、浸潤性(しんじゅんせい)と非浸潤性に分けられます。ほとんどは、慢性非浸潤性で、ふつう、副鼻腔真菌症というと、これを指します。浸潤性と非浸潤性を、破壊型 ...続きを読む

  • 後鼻漏

    鼻からのどへ流れてくる、すごく嫌な症状。これが後鼻漏です。副鼻腔炎の症状の1つですが、難治性で治療が難しい症例もあり、患者さんも苦労します。 今回は、後鼻漏について書いてみたいと思います。 後鼻漏とは? 後鼻漏とは、鼻咽腔に何かあると感じ、繰り返しの嚥下などによる意図的な方法で除 ...続きを読む

  • 抗ヒスタミン薬 -その1- -誰もが飲んでいる花粉症のくすり 第2世代抗ヒスタミン薬-

    抗ヒスタミン薬-花粉症の薬で一度は名前を聞いたことがある方もおられると思います。 毎年、花粉症になると症状のひどい方は憂鬱になります。また耳鼻科で薬を飲まないと…、それも3ヶ月も。 一般に花粉症の薬には、ケミカルメディエイター遊離抑制薬、受容体拮抗薬、Th2サイトカイン阻害薬、ステロイ ...続きを読む