Topics

  • 睡眠時無呼吸症候群

    みなさん、聞き慣れた病名だと思います。じつはこの疾患は以前からあったのですが、1990年台頃からメディアにもよく取り上げられるようになりました。従来の病気と違い、体の中に何かができたり、痛みがあったり、などの激しい症状はほとんどないために、重要性がいまひとつ理解しにくく、つい見過ごされていたと言っ ...続きを読む

  • 副鼻腔真菌症 -その1-

    今回は、外来診療の鼻疾患で、しばしば遭遇する、副鼻腔真菌症について書きます。 真菌症とは? カビのことです。副鼻腔真菌症は、急性と慢性、浸潤性(しんじゅんせい)と非浸潤性に分けられます。ほとんどは、慢性非浸潤性で、ふつう、副鼻腔真菌症というと、これを指します。浸潤性と非浸潤性を、破壊型 ...続きを読む

  • 後鼻漏

    鼻からのどへ流れてくる、すごく嫌な症状。これが後鼻漏です。副鼻腔炎の症状の1つですが、難治性で治療が難しい症例もあり、患者さんも苦労します。 今回は、後鼻漏について書いてみたいと思います。 後鼻漏とは? 後鼻漏とは、鼻咽腔に何かあると感じ、繰り返しの嚥下などによる意図的な方法で除 ...続きを読む

  • 抗ヒスタミン薬 -その1-

    抗ヒスタミン薬-花粉症の薬で一度は名前を聞いたことがある方もおられると思います。 一般に花粉症の薬には、ケミカルメディエイター遊離抑制薬、受容体拮抗薬、Th2サイトカイン阻害薬、ステロイド薬、生物学的製剤、漢方薬など多くの薬剤があります。今回は、受容体拮抗薬である抗ヒスタミン薬について書いて ...続きを読む

  • ヒスタミン

    アレルギー性鼻炎の薬を飲んだことがある方は、抗ヒスタミン薬という名称を聞いたことがあるかもしれません。ヒスタミンは、アレルギー性鼻炎が起こるときに、鼻粘膜で中心的な働きをする物質です。そもそも、ヒスタミンとは何でしょう?今回は、ヒスタミンのお話です。 ヒスタミンとは? ヒスタミンは、化 ...続きを読む

  • アレルギーと免疫 -その2-

    前回、アレルギーと免疫-その1-で書いたことの延長です。今回は、免疫一般について知識を広げたいと思います。 自然免疫と獲得免疫 あいつは免疫がある。まだ免疫がないから…などと日常で使う免疫という言葉の意味はさておいて、今回も、すこし基礎的な免疫のお話から入ります。 そもそも、自然 ...続きを読む

  • 嗅覚 -その2-

    嗅覚 -その1- に続きます。前回は、嗅覚のメカニズムについて、基礎医学的な内容をお伝えしました。今回は、臨床的な話です。 嗅覚がない 目が見えにくくなっても、耳が聴こえなくなっても、すぐに気がつきます。しかし、嗅覚は違います。嗅覚は、5感の中でも最も意識しない感覚と言えるでしょう。そ ...続きを読む

  • 嗅覚 -その1-

    今回は、嗅覚について書きたいと思います。嗅覚は、非常に量が多いので、2-3回に分けて書こうと思います。まず今回は、嗅覚とは何かを理解してください。 嗅覚 ご自分で、鼻がわるいのでは?と思うとき、嗅覚がきっかけのことが多いような気がします。庭に咲いた金木犀(きんもくせい)の花の香りが自分 ...続きを読む

  • 咳(せき)

    今回は、咳についてのお話です。 咳とは? 咳は、①気道内に侵入した異物(ウィルス、細菌、粉塵、有毒ガス)の侵入阻止と、②気道内で過剰生産された分泌物を排出させるための、重要な生体防御機構の1つです。症状としてつらい咳は、本来は、生体を守るためのなくてはならない機構の1つなのです。 ...続きを読む

  • くしゃみ

    誰もがする、くしゃみ。でも、そもそもくしゃみってどうして起こるのか、知っていますか? くしゃみとは何? くしゃみは、鼻粘膜刺激による延髄の反射とそれによって起こる急激な呼吸運動です。1回または複数回の深い吸気の後、肺内圧が急上昇し、呼吸筋の短時間のつよい収縮によって、激しい爆発的な呼気 ...続きを読む